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艶やかな秘めごと【橘かおる/illustかんべあきら】

創作華道・真壁流の長男として育てられた真壁史緒は真壁家の実子であり義弟、真壁利之と自分とのとりまきたちの間に起こるいざこざに頭を悩ませていた。
養子である自分がいつまでも長男として真壁家の名を名乗っている事にいざこざの原因があるのだと思っていた史緒は跡継ぎの座を利之に譲り真壁家を退く事を申し出ようとする。

ところが、それを知った利之に「兄さんが兄さんで無くなるなんて俺は絶対認めない!」と逆上され無理矢理抱かれてしまう。

幾たびも抱かれているうちに次第に快楽に流される躯、しかし心だけは渡さないと頑なに拒む史緒は、ついに利之の逆鱗に触れ彼の住むマンションの一室に鎖で繋がれて監禁されてしまう事に……

義兄弟、陵辱物、拉致監禁……
なんだかすごい取り合わせです、お前またかよ……と言われてしまいそうな内容なんですが、実は私これかなり好きです。

うーん陵辱物で好きだと思ったのは初めてかもしれない、なんかね、格好良いんですよすごく……誰がって?攻めの利之ではありません受けの史緒の方です。

兄の威厳と言うのかなぁ
「愛してる」と言うお決まりの台詞にも彼には通用しないのですよ、と言っても最初に無理矢理やっちゃった時点で利之「愛してるんだ、兄さんの事を!」かなんか早々に言っちゃってるので、そりゃそんなことのあった直後に言われたって受け入れられるはずも無いですよね?

彼が利之に抗い切れないのはもちろん体躯の差と言うのもあるんですけども、それ以上に自分を実の息子のように可愛がって育ててくれた養父母の悲しい顔を見たくないから、実際、史緒は二人の仲違いを案じて声をかけてくれた養父に真実を打ち明けようとしますが、父親の慈愛の篭った眼差しを見て踏みとどまるんです。
窮地に立たされているのに自分を心配してくれる相手の事も考えられるなんて思いやりのある人でしょう。

対して利之の方はこの兄への執着はなんだ?私にはただ、ただ子供っぽい我侭だけとしか思えない、史緒が真壁家を退く言っただけでどうしてあんな風になっちゃうんですかね?史緒が退くと縁すら切られるとでも思ったのでしょうか?
史緒の実父は真壁流の事務方だって言うのに……。

あんな無茶をするより何より、真摯な気持ちで自分の想いを打ち明けたら史緒なら絶対きちんと答えてくれるはずだと私は思うんですよね……うんうん。

なのに、無理矢理抱いたりして、兄を思う気持の矛先の向け方が間違ってるよ絶対。
そう言う事をしたら気持ちが離れていくだけだと冷静に考えて踏みとどまる余裕が彼には無かったと言うことですかねぇ

情けない男……(苦笑)

橘さんの書かれる受け子さんたちは何ていうか見た目よりもずっと中身が男らしいというか潔い方が多いですね(と言ってもまだ3冊しか読んで無いのですが)

「欲しいと思うならどこまでも追って来い、お前の態度次第でもしかすると口説き落とされてやらないでもない」
立ち去る間際に残した史緒の台詞に惚れました(笑)

最後がいちゃらぶな終わり方でなかったのもこの作品が好きな理由かなぁ
最初の執着がかなり酷かっただけに利之の引き際があっさりしすぎていた感もあるのですが、良いんです私は利之なんてどうでも……(おい!)

ほんま、むっちゃカッコイイです史緒……すきだなぁ
弟子にしてください!!って感じで、弟子入りしたいです、彼の職業が華道家だけに……

かんべあきらさんの挿絵もこれまた美しくて良いですね。
艶やかな秘めごと
艶やかな秘めごと/橘かおる(ill かんべあきら)
bk1で見る→艶やかな秘めごと

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