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運命の猫【火崎勇/illust片岡ケイコ】

グラフィックデザイナーの梁瀬恒季(やなせ こうき)の元にある日「俺、猫だから拾ってほしくて」と一人の不思議な青年が現れた、上機嫌で酔っ払っていた事も手伝って、ジョークか何かだろうと家の中に入れた梁瀬だったが、彼はそのまま梁瀬のうちに住み着いてしまう。

上品な物腰である事から見ても育ちが良いのは間違いない、だけど、そのほかは一切秘密名前も住所も何もわからない…猫の様に気まぐれに甘えては来るけれど、それ以外は何も望まない、仕事に口を挟むわけでもない、「クロ」と名前をつけたその青年との不思議な同居生活が長くなる分だけ、彼に心惹かれて行く梁瀬だが…

火崎さんの本はたぶんこれで2冊目です、初めての火崎作品は「きっとそれも恋のせい」だったと思う、あやふやなのは最近になって自分でBL本を買うようになるまでずっと知人に借りてばかりだったからです。

そんな前置きは置いといて、私の梁瀬に対する第一印象は、「ずいぶん自分勝手な人だな…」でした。
自分は人に対して、こんな風であって欲しいとかこういうときはこうして欲しいとか欲求だけはあるのに自分が人に合わせると言う事はしようとしない人間という感じを受けたからです。
そんな彼を変えたのが梁瀬が「クロ」と名前をつけた一人の青年と言う事なんですが。

でもこの青年だってちょっと変わってる、見た感じ育ちはよさそうなのに、彼は自分のことを「猫」だという以外何も語ろうとはしない、梁瀬のうちに住み着いて一緒に生活はするけども、それ以外は何も求めない梁瀬の生活に口出しをするわけでもない、ある意味すごい都合の良い人間なんですよね縲鰀

顔も好み、自分にとってとても都合の良い人間…だから彼のことが気になる梁瀬、どんどん彼に惹かれていきその関係が少しづつ深くなり、自分にとってクロの存在がかけがえの無い物になって行くにつれ今度は不安にもなる。

物語が進むに連れて「クロ」が梁瀬にとって都合の良い人間であろうとした理由がわかって来るわけですけど、なんだかね縲怩アの二人、じれったいと言うよりイライラに近かったです。

関係が深くなるにつれ、梁瀬はクロに優しくなり愛情を示し始めるクロも、梁瀬の言う事に逆らいはしないし、求めればちゃんと答えてくれる。
だけど二人の気持ちにはかなりの温度差があって、クロの心と態度は実は裏腹なのです、だから、梁瀬に近づきはするけれど、何事も自分で決めて自分で勝手に結論を出して、梁瀬の気持ちも確かめようとはせず、ある事をきっかけに勝手に居なくなってしまう「クロ」の不可解な行動に、次第に梁瀬の事がかわいそうにすらなって来るんですよね。

梁瀬が友人の柴崎にクロのことを恋人だと言い切り、浮かれ度合いが高くなっているところを見るとなお更です、クロは梁瀬の本気をまったく気づいていなかった、それはクロが本当の(現実の)梁瀬を見ようとはしなかったからなんでしょうね…。

自分の素性を知られたくなかったから、名前も住所も秘密にしていたわけですが、その理由がなんとなく納得いかなかったのはわたしだけ?なんだか、クロが臆病だったからとか、恋愛に長けてなかったからとかそういうものでは片付けられないものをどうしても感じてしまったのです。
まあこれは単に、私がクロの複雑な胸の内を読みきれてないって事なのかもしれないですけどもね…?

ある意味この二人ってものすごく良く似てる「似た者カップル」なのかもしれませんよ、うーん私はそう思いました。
オンライン書店ビーケーワン:運命の猫
火崎勇(ill 片岡ケイコ)徳間書店 キャラ文庫

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Comments:2

リリカ 05-09-02 (金) 15:47

こんにちは。
Juraさんが、意外にも最近、感想を書いてらしてビックリしました。

そっか、似た者カップルなんですね。
私は、変人カップルとばかり思っていました。

>名前も住所も秘密にしていたわけですが
そのままドロンして、何もなかったことにできると思ったら、大間違いですよね!
ちょっと腹が立ってしまいました。

TBさせてくださいね。

Jura 05-09-02 (金) 16:30

リリカさんこんにちは
私もこれ最近読んだんです。

変人カップル(笑)
うーんある意味そうかも知れないですね。
受けの気持ちがさっぱりわからんちんで理解に苦しみました。

読み終わったあと
「この先大丈夫かな、この二人…?」って思ってしまったのです。
こちらからもTBさせていただきました、ありがとうございます。

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運命の猫 火崎勇

ネコはどうも苦手です。心の中を見透かされてるような気がして。
この小説、ネコ好きな人なら共感できるのかしら。

運命の猫火崎 勇著徳間書店 (2004.4)ISBN : 4199003037価格 : 540

【こん

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