- 2006-05-08 (月) 21:48
- BL小説(作家名・は行) | 火崎勇
火崎勇さんの作品を自分で買う時はいつもとても悩みます、自分にとってあたりはずれがかなり激しいからです。
今回もかなり悩みました、佐々さんの挿絵だ~すきなんだよなぁどうしよう、この悩ましい横顔が素敵、攻め様の顔も良いな縲恃モ「たい、でも火崎さんだし…どうしよう、ボイスCD付きか、まぁそれはどうでも良いんだよね、なんてどうしようかなと悩む事数週間…
しかし、今回買いの決定打となったのは以外にもこのどうでも良いんだよねと思っていたボイスCDでした、すいませんごめんなさい不順な動機でごめんなさい。だって声が小西克幸さんだったんだもん!!
そして、今回このボイスCDを聞いて攻め声オンリーと思ってばかりいた小西さんの声が以外にも受け声でもいける事を知りました、受け声小西さんも攻め声小西さん同様ステケでしたさすが声優様いろいろな声出せなきゃだめなのね縲怩ナす。ただあのシーンになったとしても平気で居られるかとどうかは微妙です(今回無かったので良かったのよねきっと/笑)
私このf-ラピス文庫って名前見てかなりの勘違いをしていた事に今気が付きました、ずっとピアス文庫が違う出版社に移ってこの名前に変ったんだ縲怩ニか…どこでどう間違ったらそんな大変換されるんだろ?
この本ってもともと今は無き桜桃書房さんから出ていたものなんですね?
って事は桜桃書房さんの行き先がプランタン出版で元々あったラピス文庫がちょっとリニュしてf-ラピスに変ったって事?と言うよりもたまたまこれが桜桃出版から出ていただけなのかな??
すいません商業の世界疎くって…^^;)
桜桃さんがオークラ出版に吸収されたのね?
さ、本の内容と関係ない話は置いといて本題本題…。
佐倉波人(さくら なみと)変化の無い日常をの好む人、毎日同じ時間に起きて同じテレビを見て同じ電車に乗って同じ時間に会社に付き始業前まで本を読んですごす…その日の仕事をそつなくこなしうちに帰って寝て…それが佐倉の変らない日常だったのですが、そこに一人の男の存在がかかわってくるのですよね
同じビルの8階にある会社に在籍していて佐倉と同じ時間に出社し同じエレベーターで出会う名前も知らない男
エレベーターのボタンを押す指がどこかぽっちゃりめの自分の手とは違って男らしくて良いななんてそんな些細な事から興味が始まって、朝顔を合わせた時に「おはよう」なんて軽い挨拶を交わすぐらいで妙に心がときめいたりして、そういうのってありますよね、人への興味ってほんの些細な事から始まったりするものだったりしませんか?
でも大きな変化を望まない佐倉はそれくらいで満足しちゃうんです、朝の挨拶交わせるくらいで良いや、変に自分から先に踏み込んじゃって避けられるよりも黙ったままでいて自分の好きなこの手を見ていられるだけでいいや…なんて
佐倉がこんな風に臆病で変化を望まないのにはちょっとした理由があります、それは佐倉が中学生の頃にまでさかのぼるのですが、中学の時参加したサマースクールで佐倉は一人の男の子と知り合います、夏ごとにスクールで出会い好きだと告白され自分もとそのその想いを受け入れた彼の名前は「明比ダイ」と言う名前でした。
ダイは佐倉も自分のことを好きだと知って「来年からは恋人」として過ごそうよとまで言ってくれたのですが、高一の夏にやってきたスクールにダイの姿は無かったのです、来れなかったのには理由があるのだろうもしかしたら怪我でもしたのかとそんな風にも思い、ダイのことを信じ次の年も参加する佐倉、しかしやはりダイの姿は無く来れない理由を聞くために出した手紙の返事は来ず…裏切られたと思ってしまう。そんなこんなですっかり佐倉は臆病になり変化の無い日常を好むようになってしまうのですね。かわいそうって言ったら結構かわいそうな過去です。
それにしても私今回のこの作品を読んで思ったのですけど、どうも火崎勇さんの作品受けが臆病で一人うだうだ悩んでて、えーいっ!男なのにもっとはっきりせんかい!!って言うような内容のばかりにあたっている気がするんですよね……うーん。
それなりにちょっとした辛い過去を持っているのでこの臆病さは仕方が無いかなぁもしかしたら自分も佐倉と同じ経験したらばこんな風に臆病にもなって守りに入っちゃうかもしれないよな…とも思いつつもと思いつつ、やっぱりどこかで「もっと男らしくしろ!そんな事くらい自分で聞け縲怐vとかきつい事を考えている自分がいます。
本当はこんな風に男らしいとか求める事自体性別に対し偏見を持っている事なのかもしれないと最近思います、もしかしたらこれは「男らしさ」って何だ?って事にまで発展しちゃったりするのかもしれません(笑
エレベーターの中で彼が落した宝石を拾ってあげた事をきっかけにして少し進展する二人の関係ですが、しかしあれだよ…
名前を明かさないで付き合う方が面白いだろうってネットのHNみたいに別の名前で呼んでって言うのはまぁ言いとして
青いネクタイしてるから「青」とか辛いものが好きだから「辛党」さんって呼び合うのってどうよ、あまりのセンスの無さに笑いがとまりませんでしたよ私。書籍サイトさんのレビューにも同じような事が書かれていて、良かった私だけがそう思ったんじゃなくってとか(笑
そして、この二人に絡んでくるのが佐倉の会社の後輩の宇都宮と言う男なんですが、宇都宮は佐倉の事が好きで告白をします、佐倉には良いなと思っている人が居るわけだからもちろん断られる訳ですが、この時あまり人の来ないビルの屋上で二人の会話を聞いていたのが佐倉が毎日出会うエレベーターの彼だったのですね。
彼は佐倉が以前男の人を好きになった事があるという言葉を聞き逃さずに居て、じゃぁ自分も好きになってもらえる可能性があるのだろうと佐倉に迫り始めるわけですよ、ただ臆病な佐倉は終わりが来る事が怖いから拒むのですね、しかもこのエレベーターの彼の本名が佐倉が以前好きだった男の子と同じ「明比ダイ」と言う名前だと判りしかもダイが実は自分を拒絶したわけではないと判って一旦は喜ぶ佐倉ですが、そんなダイのちょっとした態度にどこか釈然としないものを感じたりもしてまた悩みを募らせてしまう事にもなるのです。
さて、佐倉に告白して振られてしまった宇都宮くんですが…この男かなりお節介焼きで佐倉が色々悩んでいる事を知り、頼みもしないのに明比の会社に明比の素性を調べに行ったりしています。
それでますます混乱する元を仕入れて帰ってきて佐倉に報告しちゃったりするんですよねこの宇都宮くん、「明比ダイ」だと思っていた彼は実は「関谷マサル」って名前だった事なんかもわかったりして佐倉の疑惑はますます深まり大混乱、あらあら、まぁまぁ…って感じで(笑
宇都宮くん悪いやつじゃないのですよ、本当に佐倉先輩の事が好きならちゃんと真実を告げてくれとか明比に直接直談判しに言ったりするのですね、言わば明比は自分にとって同じ佐倉を好きなライバルなのに…宇都宮くん敵に塩を送るような大きな器の持ち主なのかも。
たぶん、このお節介焼きの彼が居なかったら佐倉はずっと一人で悩んでるばっかりだっただでしょうね
「嘘付かれてたとしても嫌われるよりいいや、会えなくなっちゃうよりこんな風に毎日顔を見られるだけいいや」なんて。
この彼のお節介は佐倉も自分の事を心配してくれての行動だと判っているし、後に功を奏する訳だから彼を責める事なんて出来ませんから結果的には良かったとも言える。
こんな風に臆病で自分から先に進む事をためらってばかりいた佐倉が、明比や宇都宮とかかわる事で今ま出会った誰でもなく「今、目の前に居る彼」が好きなんだと明比のことを受け入れる瞬間がとても好きです。
最終的にはマサルが佐倉に嘘をついていた理由やら本当の「明比ダイ」存在やら色々な事がわかります、明比の本名は「明比大」と書いて「あきひ まさる」と言うらしいのですが、佐倉が出会った明比ダイというのはマサルの双子の兄弟だったらしい、でも佐倉は自分が中学生の時に知り合ったダイでもなく、宇都宮が調べてきたもう一人のマサルとしてでもなく、今自分の目の前に居る男の事が好きなんだ、大切なのは名前とかそんなんじゃなくて目の前に居る男が好きなのかどうかなんだって、気が付くんですよねここに来てやっとほっとしました。
私にとってあの結末は何もかもすべてすっきりと言う訳でも無いのですが、佐倉の気持ちが前向きになって目の前の男の存在を信じようと思えた事を考えるとやっぱり最後は一件落着ですね。
平凡で何も変りの無い日常なんて本当の所は絶対と言っていいほどありえないと思う、平凡な人生だなぁって思ってても非凡な部分は必ずある。わたしはそう思います。

この手の先に…/火崎勇(ill 佐々成美)
bk1で見る⇒この手の先に…
今回この佐々成美さんの描かれるイラスト見て思ったのですが佐々さんの描かれる横顔ってかなり良いですね、正面よりも横、横顔が素敵縲怏。顔ってすごくバランスとるの難しいですよね、だからそう思うと尚更、む腐♪
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この手の先に…
[書籍概要]
タイトル:この手の先に…
著者:火崎勇
イラスト:円陣闇丸
出版社:桜桃書房(エクリプスロマンス)
発売日:2000/10/10




