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感情回路/やまがたさとみ

スリークオーター、フェイクファーと続いてさらにそのリンク作品「感情回路」の登場です。

ただし、これ「スリークオーター」や、「フェイクファー」に出ていたメインキャラがこの話の中に出てくるわけではないので、このコミックだけでも十分OKです。
フェイクファーの中に出てくる(多分山下君の初めての相手じゃないかな?)レニって男とその相手のマキ(園田マキ……もしや初めてのフルネームキャラ?)が出会う前のストーリーがメインなのです。

高校二年生の園田マキ、自分の通う高校の教師水口(みずぐち)から教えてもらった塾で講師の春路(ハルジ)と出会い、最初は興味本位で躯の関係に。
もっとハルジのことが知りたいと、何度か躯を重ねるうちマキはあることに気付くのですね。

春路と水口はどこか似ている……。
カンの良いマキは、二人は昔関係があったのだろうことを気付き、次第に複雑な感情を抱き始めて……。


もっと もっと
アンタが誰かに教えられたコトぜんぶ

アンタがしたいと思うコト
したくても出来なかったコトぜんぶ

その手から その口唇から
ぜんぶ伝えて

水口と春路、二人付き合っていた頃はたぶん、春路はかなり水口のことを想っていたのだと思う。
でも、相手のことが好きで本当は今以上の関係を望んでいるのに、相手の方にはその気が無い事が態度や会話中の言葉の端々に感じてしまって、相手のことを好きで好きで想いすぎて、だから今の関係が壊れることの方が怖くて臆病になる。
自分がそれでいもいいやとその関係で納得できているうちはいいのだろうけど、そのうち次第にその関係が苦しくなってしまう、そうすると最終的に来るのはやっぱりそっちなのかな……

そういうのって多分男女間の関係でもあると思うけれども、男同士だともっと複雑なのかもしれないなと思ってしまった。
臆病になるってだけじゃなく相手と対等の関係でいたい、対等に見て欲しいというプライドとか意地とか絡み合って素直になれない、そういう感情が発生しやすいのは相手が異性ではなく同性だからなんだろうな。

やまがたさんの作品ってどれをとっても終始一貫して「心と身体を別々に考えちゃいけないんだよ」と言っているような気がするんですよね。
心が通じ合ってなくてもセックスは出来る、でもそれを無視したまま、それはそれ、これはこれと切り離して考えていると、いつかどこかで歪は生まれて結局自分の首を絞めてしまうんだよ…そんなメッセージが聞こえてきそう。

水口や春路にとってはマキの存在や考え方って異端なものだったんじゃないかなぁ
この三人の関係は三角関係のように見えて実はちょっと違う、水口と春路の二人にとっては異端ともいえるマキの存在が二人の関係を強く結びつけるのですよね
自分の感情に素直なマキがいたからこそ、水口と春路はまだ相手を思いあってることに気付いて、そこでやっと素直になれたんじゃないかな?

ちょっと違うか…?
マキも不器用な意地っ張りみたいだから(笑)

感情回路 (花音コミックス)
著者/訳者:やまがた さとみ
出版社:芳文社( 2005-12-27 )
定価:¥ 590
コミック
ISBN-10 : 4832283782
ISBN-13 : 9784832283787

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