- 2006-12-20 (水) 17:07
- BL小説(作家名・さ行) | 砂原糖子
うむ…なかなか良い話だった。
多分初めての砂原糖子さん作品です。
既に続編というか、リンク作品も出ているので今更感は否めませんが……ううん、いいのだ。
義理の母に『気持ちの悪い顔』と言われて育ち、容姿にも自分自身にも全く自身のなかった男が、休止に一生を得るような大事故に合い顔を整形し生まれ変わって、今までの自分なら決して選ばなかっただろうホストと言う職業に付いてナンバーワンにまで上り詰めるお話です(ぇ?)
と、言うと若干語弊があるでしょうか?でも間違ってはいないよね?(笑)
わりと評判の良い作品なので以前からずっと気になっていたのです、読んでみたらかなり当たりでした、最後なんか鼻の奥ツーンとして痛かった。ワサビ効きすぎのスシ食べてたわけじゃありませんよ…えぇ…。
白坂一葉(しらさか かずは)は幼少のころから自分の顔にコンプレックスを持って過ごしてきました、自分が「醜い」のだと気付いたときから人の顔を見ることが出来なくなり、性格はドンドン内向的に、いつも俯きがちで陰気だったため、クラス女子からは「二十点」なんて点数を付けられる始末。
せめて学業の方はと勉強は頑張って、学生の頃はいい成績をキープする物の、それも社会に出るとまるで役に立たなくなり途中でリストラに合うのですね。
……絵に描いたような不幸ってこう言うの?
なんだか白坂の過去を書いているとそういう気分になってきます。
不幸はそれだけでは終わらず、今度はリストラにあって、再就職試験を受けに行った先で昔の同級生に会ってしまって、その後またタイミング悪く、彼女が同僚に「あのひとなんだか嫌いなんだもん」なんて白坂の噂話をしているのを聞いてしまう。
自暴自棄になった白坂は、車を運転している途中制限スピードをオーバーしたままガードレールに激突してしまうのです。
す、救いようがないよ……orz
と言う気がしてきますが、それはまぁ物語の取っ掛かりの部分でしかありません。ほんの数ページで終わってしまいます。
大事故だったにも関わらず九死に一生を得た白坂は傷だらけになった顔を幸いと整形をして蘇ります。
従兄弟の名前を使って自分の出身地やら誕生日を偽り、それで運転免許まで取得して偽の自分、今井一夜として自分の事を誰も知る人のいない町で生きることを決めるのですが、そこで知り合ったアユミと言う女性にホストクラブでの仕事を勧められ、出向いたその店で白坂は思っても見なかった男と出会うのでした。
それは中学時代に唯一自分に告白をしてきて付き合ったという経験のある黒石篤成(くろいし あつなり)その人でした。
……そうこれは白坂と黒石の再会と再出発の物語でもあるのです。
いいわ縲怩アの話、意地っ張りとか強気とか、私の好きなキーワードが沢山飛び出してくるのよね。
白坂はすごく意地っ張りですよね「醜い」なんて自分の事を卑下しながら過ごした学生時代なんかも、だからってそれで終わるんじゃなくてじゃあ自分に出来ることを頑張ろうって勉強を頑張っていい成績をとったり。
黒石と白坂は付き合っていたと書きましたが、黒石は途中で転校し、二人は離れ離れになってしまうのですね、その後また白坂は黒石が自分に告白をしてきたのは「罰ゲーム」だったと言う事を同級生から聞かされて「ホモ野郎」なんて罵られ辛い目合わされます。
そんな黒石と同じ店で働くようにしたのも、白坂の負けず嫌いの性格が影響しているのでしょう、白坂にしてみれば黒石は自分を騙していた人間だと思いながらずっと過ごしてきたわけだから、ちょっと言葉は悪いけど、復讐しようなんて思うこととか、店のナンバーワンになろうと思ったのも黒石を見返すためですよね。
しかし、あれだなぁ…
自分を知ってる人のいないところで再出発をしようと思ってもといたところを離れたのに、住処を決めた街でまた黒石と自分をいじめてた同級生二人も知り合いに出会うって……
黒石の方は途中で転校したって設定なのでありえるかもと思えますが、もう1人の同級生いじめっ子金崎……
彼は、なんなんでしょうかね?
同じホストをやってたってのはまだいいとして、白坂を自分の働く店に脅してまで誘っておいて、だからってどうするわけでもなく…。
ただ、いびる相手がほしかっただけなのか^^;)
判らない奴です。
でも続編ではこの金崎がメインキャラなんですよね?
しかもなんかやたら可愛い受け男子君に変貌しているとか……
彼に何があったのか、見てみたいような怖いような複雑な心境。
金崎のいる店にホストとして仕事をするようになった白坂、大学時代の同級生に会って、すぐに白坂一葉だとばれてしまって、整形したつもりでいたのは自分だけで、無意識に元の自分の顔を選んでいたのだと気付かされます。
なんだ、白坂もとから美人さんだったのですね^^;)
黒石も会った最初に白坂だってことに気付いてた…なんてオチまで加わって、人悪いな縲恪武ホ君ったら。
いつか白坂が本当のことを言ってくれるのを待っていたのですね。
この方もかなりのヘタレ君だと思われますよ、私。
歪んでいた(醜かった)のは顔ではなく自分の心だった……
自分の顔が整形する前とした後ではほとんど変っていなかったのだと知った白坂がそう気付く場面。
自分はダメだ醜いんだ、自分を卑屈に感じるあまり見ていた妄執は自分の心が全部作り上げた物だったと白坂が自分で気が付いたところが良かったですね。
病は気からとも言うように思い込みが強すぎると本当に病気みたいになっちゃうのと同じように、自分の思いよう、考えようによって自分の未来は明るくもなり暗くもなる、白坂がそう気付けてよかったと心から思います。
白坂の本当のお母さんは美人さんだったらしいから、義理の母の言う「気持ち悪い」は嫉妬から来る物だったのかもしれませんね。
子供を育てる親の影響ってすごく強いと思うんですよ、それが小さな子供だったりしたら尚更……。
嫉妬深かったという義理の母に忌み嫌われていた白坂。一番身近に居る存在なだけにその影響力はたとえ血がつながっていようといまいと強大な物だったと思います。
これだけ聞くとすごく嫌な人のようですが、後妻さんで先妻さんの面影を色濃く残す息子の白坂を目の前にして、白坂を嫌っちゃう気持ちってなんとなく判らないでもない。
義母だけが悪かったわけではないのでは?何てこともふと思ったり……。
すんません、今回何だかすごく長くなっちゃった……
何はともあれ、どうかこれからは黒石と二人仲良くショットバー経営してくださいねvv
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Comments:2
- にゃんこ 06-12-20 (水) 17:40
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Juraさん、こんにちはー。
私も最近になってこの本読みましたが、思いもよらない展開に「やられたー!」って感じでした。
砂原先生、巧いですねぇ。>自分を知ってる人のいないところで再出発をしようと思ってもといたところを離れたのに縲彌n白坂ってとことん運が悪いですよね(笑)
まあ、田舎から出てきて新宿でホストっていうコースはある意味王道だからありえないとも言い切れませんけど。
でも結果的には、こんな再会によって白坂が前向きに再出発できることになったのだから、運は良かったのかもしれませんね。金崎がメインのリンク作、私もコイツをどうしたら可愛い受になるんだ?と疑問に思いつつ読みましたよ。
うーん、所謂ツンデレなんでしょうけど、ツンツンツンデレって感じでした(笑)TBさせていただきました☆
それではまた! - Jura 06-12-20 (水) 19:06
-
にゃんこさん、こんばんは
>思いもよらない展開に「やられたー!」って感じでした。
そうなんですよ、顔のこと然り、黒石もいつかはわかるんだろうと思っていましたがそう来るとは。
やられましたね縲彌n
>でも結果的には、こんな再会によって白坂が前向きに再出発できることになったのだから、運は良かったのかもしれませんね。そうですよね、ここで黒石に会わなかったら、中学時代の誤解も解けなかっただろうし、自分の心の闇というかゆがみにも気付けなかったでしょうしね。
なので、黒石に再開できたことが、自分を変えることにもつながったのだからその点は彼にとってとてもプラスだったと思えます。>ツンツンツンデレ
わはは(笑)
最初はかなり抵抗してたのかな?で最後で急に可愛く変貌みたいな?
チャンスがあったらそっちも読んでみたいです
コメント&TBありがとうございますではまた!
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