- 2007-01-15 (月) 21:27
- BL小説(作家名・あ行) | 岩本薫
岩本さんの本はこの作品が初めてです、私この方の名前を見るといつも北村薫さんとなんかごっちゃになります、三文字で名前が薫だと栗本薫さんもそうだけど、栗本さんはBLも書いているからまだいいとして、北村さんはミステリー作家なのに!!
角川さんって、ルビー文庫の他にルビーコレクションって単行本も出版してるんですね。
そういえばこの前、偶然角川の社長が出ているテレビ番組を見ていたんですけれど、社長曰く
「自分のところから出している本は全て販売前必ず1度は自分で目を通します」だそうです。
へぇ…………。角川の社長って、チャレンジャー( ̄▽ ̄ )(←何考えてんだか)
なんてしょうもないことを感心していないで先に行きましょう。
この作品マフィアものだと言うことだけはどこかで読んで知っていたのですが蓮川さんのイラストだってだけで他の事はほとんど確認せず完全に絵師買で、かって表紙見て
あれ?何これ……マフィアXヤクザ??
しかも角川だよ失敗したかも…orz と思ってしまったのです。
なぜかと言うとヤクザものも自分にとっては特に萌え設定ではないしルビー文庫って今ひとつ自分に合わないレーベルだからなんですね。でもこれは結構面白かった。
それにヤクザッぽい格好はしてるけどちょっと違いましたしね。
新宿にある小さな貿易会社に勤める早瀬瑛(はやせ あきら)語学多能な彼はその特技を活かし輸入食材のインターネット取引ではヨーロッパ圏だけでも200社を超える取引を遂行させ多忙な毎日を過ごしていた。
そんな瑛の勤める会社にある日1本の不穏な電話がかかって来た事で、その日を境に瑛の身辺は一変する。
実は瑛の実家は祖父の代から続くヤクザで瑛は子供の時から周りの異質な視線や偏見に晒されてきてそんな家がいやで父親が亡くなったのを期に家を出て実家がヤクザである事を隠して生活していたのですがその1本の電話の垂れ込み(?)により会社の人間に知られてしまい居づらくなってしまうのですね。
会社社長である渡辺と言う男は瑛の素性を知っていたのですがそれを境に瑛と瑛の勤める会社の人間は色々な嫌がらせをされるようになってしまうのです、嫌がらせをする首謀者は以前瑛の父親から考えが合わないと組を波紋されたと芝田と言う男でした。
瑛の祖父が作り上げた早瀬組は大手暴力団の傘下にも属さず麻薬や覚せい剤には手を出さないと言う強い信念を持った、昔堅気のヤクザだったのですが芝田はその考えに逆らって覚せい剤に手を染めようとして破門されたのを恨んで瑛の父親が亡くなり早瀬組の力が衰えたところを狙って瑛を強引に取り込む作戦に出たのです。
自分の素性を知りながら会社を立ち上げたときから誘ってくれた社長の渡辺や他の社員の身も危ないぞと脅されて瑛は泣く泣く芝田の言葉に従う事に。
祝賀会の日こんな卑下た男の慰みモノになるくらいならと自害しようとしたその時でした寸でのところで瑛をその場から連れ出してくれたのは祝言の席に居たイタリアマフィアのドンだと紹介されたレオと言う男でした。
イタリアマフィアとかヤクザとか拉致監禁されてイタリアに連れて行かれたりとそういう話なんですが、一見重そうな内容にも関わらず殺伐としたシーンはほとんど無くわりと穏やかに話しが進んでいきます。
レオが瑛を自分の故郷であるイタリアに強引に連れて帰った理由はかなり最後の方になるまで明かされないのですが、あらすじにも既にロッセリーニ家と極道を嫌い瑛を捨てて家を出た母親との思わぬつながりが……なんてことを書いてある辺りや、本文中でもわりと早い段階でそのヒントとなるような件があるので、多分こうなるだろうなと言う事は早い段階から想像できて、あまりいらいらせずに物語を読み勧める事が出来ました。
それよりも、これを読でいると途中から美味しいワインが飲みたくなって仕方がなくなります。
マフィアと言う裏家業(?)だけではやっていけるような時代はもうとっくに過ぎてワイン酒造や、アパレルやら各方面幅広く事業を手がけて成功していると言うような設定なのですが、レオが瑛にロッセリーニ家の敷地内を案内するシーンがあるんですね広大なブドウ畑で作られた葡萄を使ってワイン酒造庫で丁寧に丁寧にワインを育てる……
ワイナリーの酒造責任者がその丁寧に育てたワインのコルクをあけて匂いを嗅ぎ Buono と満足げに呟く…
もうブドウ畑の散策しながらシチリアの歴史を語るあたりで既にワインが飲みたくなっていた私は酒造所でのワイン薀蓄と来てこの、Buonoの一言で
ボ、ボーノ!って言ってるよ、くれっ!そのワイン私にも飲ませろ!の、飲みて~~~なんて舞い上がり悶絶してしまいした。
……って、私!!……悶絶する場所間違ってる Σ( ̄□ ̄;)!?
しかも、こんなところで酒飲みを公言するなんて。
……恥ずかしい、もう、おムコに行けない!(…ぇ?)
ただね、このワイン薀蓄の件。
私は非常に好きだったのですけれども分量的に考えるとちょっと長めだったような……。そのためなのかどうかは判りませんが後半部分が若干駆け足だったような気がしないでもないデス。
自分がここにいる理由がわからないまま悶々と日々を過ごし、求められると拒みきれない瑛はこれではいけないと逃亡を企てますが失敗におわるんですよね、そこでレオの3番目の弟の誕生パーティで出あったロッセリーニ家の次男がレオのいないうちに瑛を訪ねて来て、瑛は彼から色々吹き込まれてしまいます。
この辺りの瑛の態度は私にはちょとっとばかりいただけなかった、自分が身代わりだで抱かれたのだと言う事になれば、たとえそれが好きじゃない相手だとしても(だったら尚更)かなりショックだとは思いますが他人の口から聞かされたことを鵜呑みにして、良く確かめもせずに激昂してしまうのもどうかなと思うんですよね。
「汚らわしい」などと暴言を吐いてレオを跳ねつけますが、それに反論しない彼を見てますます失意の瑛、身代わりにされていたとと聞かされて、それがどうして胸が締め付けられ、胸が潰れそうなほどショックなのか落ち着いて考えればすぐに判りそうなものなのですが、気持ちが昂ぶっている瑛にはわかりません。しかも、母のことを瑛が知ったとたん今まであんなに執着していたのに突然「帰れ」なんていわれちゃったものだから更にショックを受けます。
瑛はきっと自分でも気が付かないうちにそれだけ彼の事を愛しちゃってたのでしょうね。
レオはどうして本当の事をもっと早いうちから瑛に伝えなかったんだろう、言わないから余計な誤解生むんですよね?瑛が激昂するのは言葉の少ないレオにも非はあるわけだから、どっちが悪いとか言われれば五十歩百歩と言うかどっちもどっちなんでしょうけども。レオが瑛を強引に連れてきた理由って何が何でも瑛に隠しておかなきゃならなかったことなのでしょうかね?。
その辺り私には妙に負に落ちませんでしたよ、恥ずかしかったのかしらレオ?(笑)
でも、ま……わりと早いうちからお互いに惹かれあっていると言うその想いは、ビシバシとこちらに伝わってくるので、反発しつつ瑛もレオも一緒にいるときは妙にラブラブな雰囲気を漂わせてる感のある二人でした(笑)
ロッセリーニ家の息子 略奪者
著者/訳者:岩本 薫
出版社:角川書店( 2006-09-26 )
定価:¥ 1,400
単行本
ISBN-10 : 4048737228
ISBN-13 : 9784048737227
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Comments:6
- あけみ 07-01-15 (月) 22:54
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こんばんは、Juraさん。
すっかりごぶさたしちゃってます。
今年もどうぞよろしくお願いします。絵師さんが蓮川さんってだけで買っちゃいますよね。私もそうでした。
素敵なイラストをたくさん拝見出来て、眼福でした。お話も、マフィア×ヤクザのわりには甘さも感じられ、最後までしっかり読めましたし。
たしかに、ワインのことが詳しく書かれてあって、美味しいワインなら飲みたいぞ!って気にさせられましたね。
へぇ縲怐cとか思いながら、読んだ記憶が。TB、ありがとうございました。
- Jura 07-01-16 (火) 0:27
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あけみさん、こんばんは
こちらこそ今年もよろしくお願いしますvvそうですね、蓮川さんの担当されている本はやっぱり買いたくなりますね、今回まさにそんな感じでした内容をちゃんと確かめなかったもん(^^;)
>美味しいワインなら飲みたいぞ!って気にさせられましたね。
そうですよね縲彌nもう、一番悶えたところです(←違)
今度からワインを買うときは銘柄より原産地とかを確認してしまいそう(笑)コメント&TBありがとうございました
ではでは! - 成田智 07-01-16 (火) 0:40
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こんばんは(^^)
角川の社長の話、ホントだったらスゴいですよね縲怐i笑)無理矢理連れてこられたとはいえ、その前に危ないところを助けてもらったり一宿一飯の恩?を受けたりしているのをどう思っているんだろう?と瑛の態度に思いました。
由緒正しい任侠の家に生まれ育った者じゃなかったの?って(^^;
ワインを語るシーンは確かに長かったかも。
でもあれを読むと美味しいワイン、飲みたくなりますよね縲鰀 - Jura 07-01-16 (火) 1:02
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成田さん、こんばんはvv
角川の社長……全部目を通す本の中に果たしてルビー関連が入っているのかどうか…謎
入ってたらすごいですね(笑)本当のことを知った後の瑛の変貌振り、あの辺り妙に馴染めませんでした、レオのやり方も強引でしたけれど瑛だってちゃんと求めてたのにね縲彌n
>ワインの薀蓄
私好きです(笑)
美味しいワインが飲みたいですvvコメント&TBありがとうございました
ではまた! - 秋 07-01-16 (火) 20:29
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ワインの薀蓄は、大変おいしゅうございました。(うっとり。)酒量はたいしたことがないのですが、アルコールは大好きです。
辻静雄「料理人の休日」新潮文庫
藤原万璃子「葡萄の宝石」パレット文庫
読後、上記の二冊を思い出して読み直しました。ああ、ワインが飲みたい。小さなシャトーでも美味しくて安いワインがありますよね。そういうワインとの出会いって大切にしたい。
藤原万璃子のこのシリーズは、淡く切ない恋心がワインのように香り高く、好きな本です。でもBLじゃないんですよね。パレットらしい趣きかな。いわゆる少女小説ラインを意識して読んだのは、これが初めてだったような。
「略奪者」
私的にはお薦め。好きな要素が満載されてるからかな。BLストーリーよりもそっちに萌えちゃいました。(笑)あと、強い受けが好きです。不幸てんこもりで誤解や勘違いの紆余曲折のなか、ハッピーエンドで終ればOKです。それで全て許せちゃう私って、かなり変則的BL読みかも? - Jura 07-01-17 (水) 8:23
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秋さん、こんにちは縲彌nワイン薀蓄、美味しかったですよね、私あの件一番好きなんですよ(笑)
美味しいワインは好きです、赤も、白もつまみなんて無くても良いです…>葡萄の宝石
>料理人の休日
料理人の休日はタイトルは聞いた事があるような気がする…
パレット文庫でもBLじゃないお話もあるんですね~
あ、そうかパレット文庫も集英社のコバルトと一緒で昔はBLなんてなかったのか。
「葡萄の宝石」探してみたいと思います。>強い受け
私も強い受けは好きですvv
ただただ自分の境遇を憂いてるような人はダメなんですよ、逆境にもめげずに自分の足でたって歩くような人が好き。受けでも攻めでもそれは一緒ですね。
だから瑛はかなりタイプです(笑)いつもコメントありがとうございます
またお薦めあったら教えてくださいねではでは!
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